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7/13 勿来幼稚園小学生クラブ

このはな隊の応援「だんちょう」こと樋口卓也です! 
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7月13日いわき市でのこのはな隊に参加させていただきました! 

実は私、福島に来るのは初めてでした。

青々と広がる美しい山々、
風が吹くとサラサラと心地よい稲の波音を奏でる田んぼなど、
心休まる優しげな自然に包まれ、なんだか落ち着いた懐かしい気持ちになり、
故郷を想い出しました。 

好きだなぁ、福島。

さてさて、田んぼに囲まれた細い道を
カーナビ未搭載の自動車で苦戦しながら進んでいましたが、
小学生のみんなが下校してくる方角から場所を予測して、
ようやく「勿来幼稚園小学生クラブ」に到着しました! 

(こちらの施設は先方のご意向で写真の掲載不可ですので、 
blogは私の拙い文章のみになります!しばらくお付き合いください♩) 

駐車場に着くやいなや、
レーシングカーのようにカッコいい佐治先生の自動車 を見て

「うおお!かっけぇぇぇ!!」

と大騒ぎする下校中の子ども達。 

どこに行っても変わらず、子ども達の心は素直で元気で、
周りの大人をワクワクさせてくれる力を持っていますね。 

しかし、そんな日常性に頬を緩ませているのもつかの間、
次の瞬間目に入ったのは敷地内に設置されている「線量計」でした。 
とても複雑な光景でした。

この施設には警戒区域の富岡町から避難してきた子ども達がいます。 
子ども達は毎日この線量計と顔を合わせて、
何を感じ、何を考えて過ごしているのでしょうか・・・。 

・・・兎にも角にも、さぁ!!!
紙芝居が始まります。

誰かを楽しませる為には、先ず自分自身が楽しむ!
みんなにとって太陽のような存在になりたい。
人前に立つ時は常に心に太陽を!!応援部で学んだ事のひとつです。

色んなところで当てはまりますね。そんなことをぶつぶつと考えながら
施設内へ足を踏み入れると、もうそこには子ども達がざわざわと私達を待ち構えていました!

ここは小学1〜4年生中心ということで、
今まで会ってきた子ども達と比べてみんな身体が大きい!
中には随分雰囲気が落ち着いた子もちらほらと・・・ 

私にとっては初めての年齢層、
果たしてどんな反応を示してくれるのか楽しみ楽しみ。

さあ、はじまりはじまり〜! 

先ず始めは「ごきげんのわるいコックさん」

幅広い年齢層の子ども達が楽しめる参加型紙芝居です。 
コックさんの機嫌を良くしようとみんな必死に呼びかけます! 

・・・と言いたいところが、なかには冷静な眼差しで紙芝居を見つめる子も(笑) 

みんなの呼びかけでコックさんのご機嫌が直り、
何か美味しいものを作ってもらうことになりました! 

くみおねえさんが
「クンクン、いい匂いがしてきた、みんなも匂い嗅いでみて、どんなにおい?」
と言うと、みんな笑顔でクンクンします。 

みんなテンションが上がってきて、好きな食べ物の名前を連呼し始めます! 

「ハンバーグ!」「カレー!!」

「何も匂わないよー!!?」

これは・・・なかなか手強い・・・(笑)

そんなこんなで苦戦しながらも
「ごきげんのわるいコックさん」は終盤に。

コックさんが作ったペロペロキャンディ(架空)を、
くみおねえさんがみんなにばら撒く場面。 

くみおねえさん「黄色が欲しい人ー!??」
子どもたち「はーーーい!!!!!!」 
クールな少年たち「・・・・・・(な・・・何も持ってないじゃん・・)!!!」 

くみおねえさん「はい!じゃあみんないくよ〜それー!!」 
子どもたち「きゃー!!!ぎゃー!!!やったーー!!いっぱいとれたぁ〜!!」 
クールな少年「・・・・(な・・何も取ってないじゃん・・・けどなんか楽しそうだなみんな・・・)!!!!!」 

くみおねえさん「じゃあ次ー黄色が欲しい人〜!??」 
子どもたち「はーーーい!!!!!!」 
クールな少年たち「はぁーーーーい!!!!!!」
(ふふふふふ・・・・・その調子だ、少年よ) 
密かにほくそ笑む私でした。 

その後も、調子が出てきた子ども達は、
うんち君の紙芝居に合わせて佐治先生が用意した
本物の「蚕」と本物の「蚕のうんち(笑)」の登場にかつてない大興奮!!! 

蚕とうんちに子ども達が群がります! 
触ったり匂いを嗅いでみたり・・・
子ども達の真っ直ぐな好奇心はやっぱりすごい。
子ども達の満面の笑顔が印象的でした。

佐治先生曰く、子どもは「うんち」が好きなのだと・・。
確かに、私もうんちの絵を描くのが好きだったような・・・ 。

そして最後は「おとのめ」です!
最初は、この年齢層に「おとのめ」の魔法がどれほど通じるのか・・と
不安だったのですが、完全に杞憂に終わりました。

みんなあれよあれよという間に魔法にかかっていく・・・
種になり大きな木になりウサギになり・・・・
これはやはりピアノ担当の腕が冴えていたからでしょうか・・・!?
(ピアノ担当:だんちょう)

それもありますが、それまでの紙芝居を通して
「遊ぶ心」を刺激してあげることができたかどうか、
そこが一番肝心だと思います。

あくまで私の考え方ですが、

本来人間というものは子どもの頃はしなやかな「遊ぶ心」を当たり前のように持っています。

しかし「大人」になるにつれて、それは凝り固まって行ってしまいます。

ここの子ども達は当然まだ「大人」ではないのですが、
放射能問題をも抱える被災地という特殊な環境が
それと近い現象を引き起こしているのではないかと感じています。

完全に自由じゃないことにどこかで気付いているんですよね。

こうしなきゃいけない、けどなんでこうしなきゃいけないのか
本当のところ分からないってのが沢山ある。

なんで、故郷で暮らせなくなってしまったの? 
なんで、仲の良かった友達と急に離れ離れにならなければならないの?

これらに心が支配されてしまったら、しなやかさを失ってしまうでしょう。

初めてこのはな隊に参加させていただいた際も、同じような考えを抱いていました。

結果としては、宮城の子ども達も、福島の子ども達も、
自分が心配しているような状態ではなく、本当に元気で明るくて・・・・
けど、心の奥底には何かを持っていることがあるかもしれない。
少し顔をそらすこともあるかもしれない。

しかし、変わらずに、元気に精一杯毎日を楽しんでいる。 
子どもも大人も、同じなんだろうな・・・ 

私の願いは、子ども達といっしょに「おとのめ」を成長させ、
大地に深く深く根を張り、いろんな命を活かす大木となり、
美しい華を咲かせることです。 
遊びながら、楽しみながら。

それが一番大切なことではないでしょうか。  

子ども達は、いつも大人が忘れてしまったことを思い出させてくれます。 

わずかな力ではありますが、
少しでも手を添えることが出来ればと、そう想います。

なにより、いっしょに楽しむ。 
私は「おとのめ」が好きで、「このはな隊」が好きなんだなぁ。 

紙芝居が終わって、子ども達とふれあう時間に
そのようなことをしみじみ感じていました。 

(ふれあいの時間での約30分間に及ぶ「エンドレス高い高い」は激アツでした!ここの子ども達は本当に高い高いが大好き!途中から一人だけ汗ダクダクに笑。鍛え直しです。。)

沢山の想いを新たにしながら、初めての福島をあとにします・・・

稲穂が頭を垂らす頃に、また会いにいきたいな。

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